大規模修繕工事には確認申請が必要?それって何?どうすればいいの?

2023年3月19日

  1. 管理組合が大規模修繕工事を進めるために確認申請は必要?

 

マンションの大規模修繕工事を進める上で、確認申請はほとんどの場合で不要となります。なぜなら確認申請と呼ばれる制度自体が、主に新築を前提に作られた制度だからです。ただし、マンションの大規模修繕工事であっても、工事内容によって確認申請が必要となることもあります。

ここでは、どの様な大規模修繕であれば確認申請が必要になるか詳しく解説しましょう。

そもそも確認申請とは?

正確には「建築確認申請」と言います。確認申請は建物を建て始める前に、設計された建物が「建築基準法」に適合しているかを審査する制度です。審査後に発行される確認済証をもって初めて工事を開始できます。

確認申請が必要となる工事の中に、大規模修繕・大規模の模様替えとあります。ここでの大規模修繕は主要な構造部(柱・壁・梁・階段・屋根・床)のうち1種類以上を50%を超える範囲で改修することです。

つまり、「建築確認申請でいう大規模修繕」と「一般的に言われるマンションの大規模修繕」ではニュアンスが異なります。マンションの大規模修繕は屋上防水や壁面の塗装などを行いますが、あくまで表面部分のお化粧直しを前提とした工事です。これらは構造部の改修と見なされませんので確認申請が必要となる工事ではありません。

マンション大規模修繕で確認申請が必要な場合

ほとんどのマンション大規模修繕で確認申請は不要ですが、稀に必要となる大規模修繕があります。

  • 建物の面積拡充
  • 建物内の共用スペース
  • 屋外共用スペースの整備
  • 耐震性の向上
  • エレベータ―の設置

これらの工事が含まれる大規模修繕であれば、確認申請が必要となります。しかし、マンション大規模修繕の中にこれらの工事が含まれることはほとんどありません。

大規模修繕の確認申請の必要書類

大規模修繕で確認申請を行う時に必要な書類は、建築確認申請書・図面・建築計画概要書・委任状(代理人に任せる場合)の4つです。

建築確認申請書は、大規模修繕を行うマンション所在地の市町村ホームページからダウンロードできます。その他、図面や建築計画概要書は工事を行うために作成しますのでそれを代用しましょう。委任状は、工事業者に建築確認申請を任せるのであれば、作成して渡してください。

大規模修繕工事の確認申請にかかる費用

マンションの大規模修繕で確認申請が必要となった場合、費用相場は約50万円~100万円です。確認申請の費用は、マンションの延べ床面積によって変わってきます。延べ床面積が広くなればなるほど、確認申請費用は膨らんでしまうでしょう。

既存不適合は修繕できないのか?

建築当時は適法であったものの、その後に法令が改正され改正後の建築基準関係規定に合っていないものを既存不適格といいます。そういった既存不適合のマンションでも大規模修繕は可能です。

ただし、既存不適合のマンションを大規模修繕するときに、既存に適合するように各所での改修工事が必要となります。しかしながら、全ての項目で既存不適格を是正しようとすると過度な負担になります。そのため建築物の用途や、建てられている地区によって改正後の建築基準関係規定に合っていない状態で、修繕を行える緩和措置が設けられています。

まとめ

一般的に言われる、「マンション大規模修繕工事」と「建築基準法上の大規模修繕」では意味が異なります。マンションの大規模修繕工事は、外壁の塗装や屋上防水など仕上げ材を綺麗にする工事が大半です。この場合、主要構造部を修繕しているわけではありませんので確認申請は不要となります。

ただし、マンションの大規模修繕工事でも、確認申請が必要となることがあります。必要・不要の判断が難しい場合、マンションの大規模修繕工事が始まるまでに工事業者に確認させてください。確認申請は定められた通り、遅滞なく行わなければなりません。その為にも、知識があり経験の豊富な業者を選びましょう。