マンション大規模修繕工事は追加費用がかかる?相場や対処法を解説

「マンションを大規模修繕する見積もりを取ってみたけど、ここからさらに追加費用がかからないか心配」マンションの大規模修繕工事において、見積もり時から追加費用が発生することは度々あります。

事前にある程度の追加費用がかかることを見越した計画を立てることが重要です。

そこで今回は、追加費用が発生する原因や費用相場、追加費用が発生した時の対処法について分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

マンション大規模修繕の見積もりから追加費用が発生する原因

マンション大規模修繕で見積もりから追加費用が発生する原因はいくつかあります。ここでは大きな追加費用が発生する原因を3つお伝えします。

  • 原因1.躯体修繕工事の数量増加
  • 原因2.新築時または前回の大規模修繕での施工不備
  • 原因3.工事中に注文する追加工事

原因1.躯体修繕工事の数量増加

大規模修繕の見積もりの中に躯体修繕工事(または下地補修工事)という項目が含まれています。この工事は工事数量が変動することを前提に見積もりされています。

なぜなら、躯体修繕工事(または下地補修工事)は外壁や天井のすべてを打診調査することで、工事を行うべき箇所を発見していくからです。

見積もりの中で、躯体修繕工事(または下地補修工事)は想定数量で見積もりされています。想定数量は、外壁総面積の2%から5%程度で設定されていることが多いのです。

仮に外壁総面積の5%で設定されていた場合、打診調査により工事を行うべき数量が5%を超えると追加費用が必要になります。

ちなみに、躯体修繕工事(または下地補修工事)のように、見積もり時から数量が増減するであるとう決められた工事を「精算工事」と呼びます。

原因2.新築時または前回の大規模修繕での施工不備

大規模修繕を行うと予期せぬ過去の施工不備が発見されることがあります。施工の不備が発見されると見積もりで予定していた施工方法では対応できなくなるからです。

例えば、新築時の塗装がうまく密着しておらず上から塗り重ねることができない場合があります。そうなると、一度塗装を剥がす工程が必要となりますので追加費用が発生します。

原因3.工事中に注文する追加工事

大規模修繕を行うと、見積もり項目内に無かった全く新しい工事を注文することがあります。

大規模修繕を進めていくと当初は予定していなかった部分の劣化が気になりだします。大規模修繕で予定していた費用とのバランスを見ながら新しい工事を注文していくことになるのです。

つまり、原因1や原因2で余分な追加費用が発生しなければ見積もり項目内に無かった新しい工事を発注することができます。

大規模修繕の追加費用はいくらが目安?

大規模修繕の追加費用は見積もりの5%から10%を見込んでおきましょう。

例えば、見積もりが1億円だった場合、追加費用(予備費用)として500万円から1千万円を準備してください。

追加工事の内容や項目によって異なる

追加工事を注文するのであれば、大規模修繕が始まる前におおよその費用を検討してきましょう。追加工事の内容や項目によって費用はかなりのばらつきがあります。ここでは、代表的な追加工事の費用相場を解説します。

工事項目ごとの追加工事費用目安

まずは、追加費用の目安を工事項目ごとにまとめましたのでご覧ください。

項目 金額
エレベータ―扉・枠の化粧シート貼り工事 20,000円~40,000円/フロア
表札取替工事 4,000円~8,000円/戸
郵便ポスト入替工事 15,000円~25,000円/戸
エントランス改修工事 500万円~1,000万円

追加費用を見越した大規模修繕計画の立て方

大規模修繕を計画する時の費用は、マンション全体の戸数×100万円+(追加費用として見積もり総額×5%から10%)を準備しましょう。

追加費用(予備費用)も含め、マンションの総会で承認をとっておけば見積もり金額から増額になった場合でも、臨時総会を開いて新たに承認を得る必要がなくなりますので、スムーズに工事を進捗させることができます。

追加費用が発生した場合の対処法

大規模修繕の追加費用が発生することを少しでも早く知る必要があります。なぜなら、予定していた追加費用(予備費用)で収まらなくなることを防ぐためです。月に1度は施工業者との打合せを行い、情報を発信してもらうようにしましょう。

工事終盤になって急に追加費用が発生していることを伝えてくる業者もいますが、その時点では対策を講じることが出来ませんので注意してください。ここでは早期に追加費用の発生が判った上での対策を解説します。

対象法1.躯体修繕工事(下地補修工事)の施工範囲を狭める

躯体修繕工事(下地補修工事)で大幅な追加費用が発生し、予め準備していた予備費用では足りなくなる場合は、施工範囲を狭めましょう。

大規模修繕の躯体修繕工事(下地補修工事)の大きな意味として剥落の危険性を下げることがあげられます。

つまり剥落しても危険が生じない部分を無理に直す必要はありません。例えば、共用廊下側の高さ1m程度から、モルタルやタイルが剥がれ落ちても怪我にはつながりません。

そういった個所まで直していくと費用は膨らんでいきます。必要な場所や部位を見極めて施工するように、協議しながら進めてください。

対処法2.銀行から融資を受ける

修繕積立金だけでは不足しそうな場合は、銀行から融資を受けましょう。融資を受けることで、追加費用(予備費用)を超えてしまっても工事を円滑に進めることができます。

銀行からの融資を考える場合は、施工業者への支払いスケジュールも合わせて考えるようにしましょう。

融資費用をなるべく少額で抑えるためには、工事終了後の最終費用が確定してから融資を相談してください。その為にも、施工業者との契約段階で、「竣工後、6ヶ月以内にお支払い」などのルール決めが重要になります。

まとめ

大規模修繕の「追加費用が発生する=予期せぬ事態」と言えます。追加費用がなるべく少額で収まるよう、大規模修繕に着手する前からいくつかのパターンを計画しておきましょう。

大規模修繕は大きなお金が動きますので、数十万円の追加費用に鈍感になってしまいます。そうならない為にも、工事着手前の計画と工事期間中の状況整理を行って下さい。そうすることで価値のある大規模修繕になります。

この記事が大規模修繕を計画される方に役立ったのなら幸いです。ぜひ、大規模修繕を成功に導いて下さい。